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(パーポー、パーポー)
(次の日……)
「ふぅ。
先輩たちは、全員病院送り。全治半年やそうや。」
「助かったのが、俺たちだけだなんて。
これからどうしましょう。」
俺たちは命からがら、ビルから脱出した。
先輩たちは奇跡的に生き残り、こうして部員俺たちだけになったということだ。
途方に暮れていたその時、部室の入口から声が。
「ほーっほっほっほ。」
…一発キャラみたいな男性が現れた。
「? あれ、誰です?」
「教頭先生や。知らんかったんか?」
すると、教頭先生は冷ややかに吐き捨てた。
「廃部。野球部は、廃部よ。」
「え?」
耳を疑った。
「前から問題起こすし、イヤだったのよね。
それに、部員2人じゃ野球なんてできないでしょ?」
「そ、そんな!
事故で、部員が減っただけです。野球をやりたい人は多いから、9人ぐらい、すぐに集まりますよ。」
「アラ、言ったわね。
じゃあ、アタクシは寛大だから、来年まで待ったげる。それまでに、9人そろえてね。まぁ、急いで潰さなくてももう潰れているみたいなものだし?
ほーっほっほっほ。」
「……。」
な、何が寛大だ!
勝手に廃部なんかにして!
「教頭は、ハンドボール部の顧問をやっとるねん。グラウンドとか、予算とかを、横取りするつもりなんやろ。」
「外藤さん!
2人で野球部に入ってくれる人を探しましょう!
そして、新たにまともな野球部を作るんですよ。」
そう、今はハイそうですかと簡単に引き下がるところじゃない。ここが正念場…
「あ、わしは、パス。ここらが退き際や。
野球部は、お前に任すわ。じゃあな。」
……………………………………………………あれ?
「そ、そんなー!」
野球部 部員一人
来年までに部員を集めなければ廃部(ゲームオーバー)
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