1年 1月 下章

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何て事だ…昨日のあの時、走って逃げるなりしておけばよかったんだ…。まあ元々メンバー全員が欠場の『事態』だったのだ、このままだと『辞退』しかねなかった…。 あれ?今の上手くね?プププ 話は戻って今回のルールを確認しよう。我ら野球部とサッカー部の『フットぼるぼる~ん』対決、相手は凄腕のレギュラー達。そして俺達は亀田君と異色の3兄弟を率いて挑む。…ハア、これは仕方がない、仕方がないんだ…。 5対5でオフサイド無し。至ってシンプルなのだが… 「頑張ってパワポケ君!先生応援してるから!」 「って何でようこ先生がいるんですか!」 「公平なジャッジをするため審判で呼ばれたの。こっちはばっちりだから思いっ切ってプレイするのよ!」 …だからって何故サッカー部が全部審判を行わないのだろう。色々と不安要素が多いのだ。屋外にしても。 「ヘイ、ジャップ。そろそろ始めるネ」 そうだ、こんな状況でも諦めない。彼――ボブを野球部に入らせるには。 勝つ。武田君との勝負でもこの執念が勝利をもたらしたのだ。心の強さで勝ったのなら…この勝負も同じ。 気持ちなんかでは、絶対負けない。 「それでは主審は私、沢田ようこが務めます!」 「え!?何で初心者が主審やってんすか!?」 「こら!パワポケ君!私語は慎みなさい!グリーンカードを与えますよ!」 「それは小学生がナイスプレイをしたときに審判が私情で提示するカードでやんす!」(豆知識 「まあ何はともあれ…ラブオールプレイ!」 「キックオフです!」
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