1年 11月

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「…あー、そこの君? 僕らのクラスに何か用かい?」 「(学級委員みたいな人が来ちゃったでやんすね。)」 「(う~ん…でも、頭数ぐらいにはなるだろう。) 突然だけど野球部に入りませんか?太陽の下、一緒に甲子園を目指そう!」 「…数を揃える為ならお断りだね。」 「あ、あれ?聞こえてた?」 「全く、失礼だね。僕の名前は水原(みずはら)。このクラスの学級委員長をやっている。」 「え!? まさか成績が、いつも学年で1番の天才の、あの水原君でやんすか?」 「(それってあんまり野球はできそうにないんじゃ…) 失礼しました。それでは…」 「まあ待ちたまえ。勉強ができるからスポーツは苦手、というのは偏見だ。 今から、証明してあげよう。」 「(どうしよう、亀田君。)」 「(野球部の宣伝っていうことでいいんじゃないでやんすか?)」 「(なるほど…。) よし、じゃあ昼休みグラウンドで。」 (そして………) 「ほら、投げてみなよ。」 「じゃ、いくよ。…亀田君?君はキャッチャーじゃないか。早くプロテクターつけなよ。」 「ボール怖いでやんす!」 (…校舎側) 「なんか騒がしいのう… おおい、何事じゃ?」 「あ、村上。わかんねーけど、何か野球対決するらしいぜー?」 「野球…じゃと?」 「…じゃいいや。改めて水原君、いくよ。 それっ!」 ビシュ! カキーン! 「あ、あれ?みるみる球が外野まで…。」 ガン!←外野フェンスにダイレクトに当たる音image=293228734.jpg
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