1年 11月

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それにしても、パワポケ君の成績には目を疑った。 渡された成績表には「2」の数字がいくつも列しており、その中「9」の体育だけが華々しく輝いていた。 もちろん、テストに体育なんて科目はない。せめての望みの保健だって、今は骨髄の範囲。彼はスポーツドクターにはなることはないので、無縁の科目である。 目の前にいる彼――パワポケ君は、頭にクエスチョンマークを浮かべながら、問題を解いている。 私――明日香は、先生役になって彼に教えている。以下が授業内容だ。 <現代文> 「ええと、竜也はこの時、光る丸い球を見ていて…。」 「それって、野球ボール?」 <展開図> 「サイコロは6面体でしょ…。」 「いや、そうとは限らんかもよ?」 <英作文> 「アンディー・イズ・ア…………ヤキュウヤリタイノデ~ス。」 「…アルベルト先生みたいだよ…。」
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