1年 11月

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「み、皆さん、おはようございます…。」 目は充血、大きなクマ。本人は気づいているのか危ういが、冷却シートがちょん、と額に乗っかっているままだ。 「よ、ようこ先生! そんなにやつれてどうしたんですか!?」 「みんなの解答プリントを採点してたら気が付いたら、朝になってたの…。明日には採点が終わるから、その日にテスト返却しますね。 それでは出席をとります。」 …天然だなあ。それに、1日でやり切れる量じゃないだろ…。 それにしても明日か…。思ったよりも早いな…。 水原君を野球部に入部させるには、テストで高得点をとること。基準は分からないけど…。 勉強した成果は少なからず、結果ででるはずだ。出来る限りはした。今はただ待つ。 そんな緊迫している中、ようこ先生はクラスメートにいじられているのであった。 「ようこ先生~! 冷却シートが頭に乗っかってるぜ~!」 「あら、ホント…。 じゃなくて、キチンと返事をしなさい!」 …今日も1日長くなりそうだ。
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