1年 12月 上章

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「いや~。今日は疲れたでやんすね。」 「亀田君は何もしてないだろ?何で疲れるんだよ。」 さっきの対決で気がつかなかったが外はだいぶ冷え込んでいた。寒い寒い。 そんな俺の態度が気に入らないのか、亀田君はムッとして、俺に突っかかる。 「コレが目に入らないんでやんすか!コレコレ!」 亀田君は自分の頭を指すなり、ぐいっと顔を近づけた。 そこには大きなたんこぶが。 俺はさっき顔面アッパーしたから違う場所だな。 「オイラが鉄球にぶつかったから、武田君に声をかけることができたのでやんす!」 「関係ないんじゃ無いかなー…。それより寒いな…。」 陽は沈んで冷たい空気に包まれていた。空気を吸う度に肺が凍える感じがする。 あ~早く家に帰ってコタツで丸くなりたいよ。 ストーブがあるとすぐ暖まるけど…。 …ストーブ?ストーブ…。 「あっー!?ユニフォーム教室に忘れた!」 「……………はあ?」
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