1年 12月 下章

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再び明日香視点。 同日。ただいま5時ちょうど。 ◆◆◆ ―――はぁー。 夕暮れに黄昏た校舎裏。今私は学校に設置されている自動販売機の前にいる。 なんたってここは私立。お金は一応ある。 未だ昭和タイプとして現役で動くそれは学校のストッポの1つ。 今もバリバリに動かしているのは、新しいのに入れ替わるのがただ面倒くさいだけなのだろうか…。教頭先生の案っぽい。 ………はぁー。 またため息が出た。今日は親のお迎えが来る日。だけどまだ時間はたっぷりある。 最近みんなが持ち始めた携帯電話は私はまだ持っていない。 公衆電話は学校から離れたところにあるし、学校の電話を使う訳にもいかない。 いつもは委員会の仕事をしているが今日は休み。親に伝え忘れたことによって待つハメに…。 仕方ない、時間が過ぎるまで学校で待つか…。 あったかいコーラ(売っているのも不思議だが買った私もどうかしている…。)を飲み捨てて、ストーブが置いてある暖かい教室に向かうとした。 その時、 (どか!) 「きゃっ!」 「うおっ!」
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