1年 12月 下章

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「そんなにパワポケ君の事気にかけてくれているのに、コソコソとしてるだなんて、変ですよ?」 「………。 寒い。空気が冷えてきた。あんさんの教室に行こ」 外藤さんも飲み物を飲み捨て、そう遠くない教室に移動することにした。 遠くのグラウンドから部活動をしている声が聞こえる。空はだんだんだが、目にしみるようなオレンジ色に染まってきている。 何となくだが…話は長くなりそうだ。 ―――扉を開けて入ってみたけど中には誰も居なかった。ストーブは付けっぱなし。 私と外藤さんは適当な席に腰掛ける。 ストーブに近い席に座った。 ストーブの近くに、服が乾かしてある。泥水が全体的にかかっており、茶色の衣類にしか見えない。 そんな服を一瞥し、外藤さんの隣に私も座る。
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