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お互い口を開くことはない。
ただじっとストーブの火を見つめている。
人間、火をじっと見ていると気分が落ち着くのは何でだろう。
………。
重い口を開けたのは外藤さんの方だった。
「確かに…コソコソしてるなんて格好悪い。
そんなに心配だったら野球部に戻ればええっちゅうに。でもな、自分は、俺は、そう簡単に戻れんねん。」
「どうしてです?」
初対面の時より、随分対等にしゃべれるようになった。自分でも思うが、口調がまるでパワポケ君のようだ。
「俺は、」
耳を傾ける。
「あいつに責任を全部押しつけたんねん。」
じゅう。
ストーブのバケツの水が切れた音がした。
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