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龍一君の手に先に数字が書かれた割り箸が握られている。
「そうですね……女性から引きましょうか」
その言葉に従い私達は握られた割り箸を引いた。
『私は……2番か』
『1番です~』
『3番……』
割り箸を龍一君に返し、次は男性が引く番です。
「せ~~ので引きましょうよ!!イクぜ!せ~の……って引けよ!!あ……1番…………キターーーーーー!!!」
『ではさようなら~』
『まあまあ…』
『帰ったらダメだぞ。朋美さんが奴を止めないと』
不服すぎる結果に本気で帰ろうとする朋美さん。
まあ……残念なのはわかるけどね。
「じゃあ先輩より先に引きますねっと……お、3番か恭姉、一緒に滑ろう」
『龍一キターーーーーー!!』
拳を高々と上げ、勝鬨をあげる先生。
「で……では1時間後ここで食事をするまで各カップルで行動ということで」
「うっす!!やるっす!!」
『……は~い』
「了解。恭姉はある程度滑れるの?」
『は~い。スキーはやったことあるけどボードは初めて』
『龍一!!もうホテル行こうホテル!!』
グループごとのテンションの違いが如実にでてます。
そんなこんなで私は真人君と共に坂の緩やかな初級コースに出向いた。
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