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「じゃあ恭姉、ボードの時の注意点はね……」
ゲレンデに座りこみ真人君からスノーボードのアドバイスを聞いています。
どうやら倒れ方とか色々あるみたいでとても難しそう。
「……とまあざっと言うとこんな感じ。まあ言葉よりやってみるほうが早いかもね、じゃあ恭姉立って」
真人君の指示に従いボードをつけ、立ち上がってみた。
座り続けていたのがよろしくなかったのか立ち上がった瞬間にバランスを崩しヨロヨロと前のめりになっていく。
倒れる!!と思った次の瞬間、ガシッと真人君が私の腰を両手で掴んでくれた為倒れることなく立ち上がれた。
『ありがとう』
「危なかったね。だいじょう……痛!!」
不意に真人君の頭に雪玉がぶつかってきた。
雪玉が飛んできた方向をみるとそこには投球モーションを繰り出す龍一君が。
「真人君~!変なことしたらダメですよ~~!!」
「事故ですって!!」
「ウッハァ~!!真人ギザウラヤマシス!!さあ朋美さん俺達も……あれ朋美さん?朋美さ~~~~ん!!」
……裏山死す?
龍一君は今の行動で先生から非難を、成宮君の方は朋美さんがさっさと一人で滑っていった為に一人虚しく立ち尽くしている。
「とうりゃ!!」
「痛ってぇ!!なにすんだ克己!!」
いきなり成宮君が雪玉を真人君めがけて投げ付けてきた。
「羨ましいぞバカやろ~~!!!」
…………いいから早く滑ろう。
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