｢笑えてますか？｣

｢総悟、なんで
チャイナ娘と別れたんだ？｣

｢え…｣

土方さんに突然聞かれた。

俺が、神楽から離れた理由…。

｢…神楽が俺のこと、
大好きだからでさァ。｣

｢は…？｣

｢俺が死んだら
あいつ泣くでしょうねィ…。｣

｢…？そうだな。｣

本当に大切な人を失う辛さを
俺は知っている。

神楽にそんな思いは、
させてやりたくない…。

｢あと…、｣

もうひとつの、理由。

｢俺も神楽のことが大好きだからでさァ。｣

｢…(ノロケ？)。｣

｢本当に好きな人には、
幸せになって欲しいでしょ？｣

｢…あぁ。｣

土方さんは少し遠くを
みつめて答えた。

そういえば、
本当に大切な人のために
自分の気持ちを押し殺した
バカもいたなァ…。

｢土方さんと、同じでさァ。｣

俺もそのバカと一緒なんだ…。

｢…総悟。｣

｢なんですかィ？｣

｢お前はまだ、ガキだ。｣

土方さんが
真面目な顔をして言った。

…こいつ、殺されたいのか？

などと思っていると、
ポンと土方さんの手が
俺の頭に乗せられた。