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(神楽視点)
…あれから暫くたった。
私はできるだけ総悟の事を
考えないようにしていた。
思い出すと、
涙がでてしまうから。
みんなに心配は…
かけたくなかったから。
でも恋しい君を
思い出したときは、
声を押し殺して押し入れの中で泣いてしまう…。
銀ちゃんに気づかれない
ことを祈りながら。
「…お腹すいたネ-。
新八ぃ!!
はやくご飯つくってヨ-。」
…いつもと同じように
二人と接する。
心の中でずっと泣いていることに気付かれないように、
一生懸命仮面をかぶる。
「…銀ちゃん?」
私の声が聞こえなかったか
聞こえたかわからないけど、
銀ちゃんは返事をせずに
私の方をみていた。
どうしたんだろう…?
と思っていると、
不意に頭に手をおかれる。
「神楽。…無理して笑うもん
じゃねぇぞ。」
!!
…知ってたの?気付いてたの?
銀ちゃんと新八の顔を
交互に見る。
どっちも心配そうに
私を見ていた。
…結局、私はみんなに
心配かけちゃったんだ…。
「…ごめっ、銀ちゃん
…新八ぃー!!」
私は泣きながら
二人に駆け寄った。
そんな私を二人は受け止めてくれた…。
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