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時間を確認しようと携帯を開いたら、新着メールが4件入っていた。
1件目は、簡単に儲けてやろうと浅はかな気持ちで登録した懸賞サイトからで、2件目は、暇つぶしに利用するコミュニティーサイトのメルマガで、もう1件は、そのコミュニティーサイトのポイント稼ぎの為だけに登録した競馬サイトからだった。
そして、一番最初に表示されてた一件は、巡からだった。
微かな期待を胸に抱いて、センターキーを焦る気持ちを抑えて押した。
「五月がみつを呼べってうるさいんだ。食堂の奥から二番目の、一番窓側のテーブルにいるからすぐ来て」
また、五月ちゃん。
期待を裏切られたような、がっかりした気持ちでその無機質な文字を見つめて、溜め息を吐いた。
僕は何かを振り払うように頭を横に振って、携帯を閉じて鞄に仕舞うと、巡と五月ちゃんの待つ食堂へ向かった。
嗚呼そうだ、かにぱんが余ってるからお土産にしよう。
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