プロローグ

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  「うみゅう……何が起こったっスかぁ?」 おれが壁の向こう側……。 公園の外へと走っていくと、そこには尻餅をついた女の子が自分の頭をなでながら、キョロキョロしていた。 その女の子は栗色の髪を両サイドに二つに括り、ツインテールにした顔立ちがかなり整っている、かわいい女の子だった。 この時、おれは一瞬、その子に見とれてしまったのは内緒だ! その女の子の横にはおれのサッカーボールが転がっていた。 それで、おれの蹴ったボールが当たった事はすぐに予想できた。 「えっと……大丈夫?」 「へ? ななな…なんスか?君は?」 おれが声をかけた女の子は、おれに気付くとビックリしていた。 「えっと……その…おれのボールが……当たったんだよな?」 ボールを拾いながらおれはその女の子に尋ねた。 「あっ!そのボール……君のやつっスか!?」 まだ頭を撫でていた女の子はおれのボールに気付いたようで、ボールを指差しながら勢いよく立ち上がった。
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