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近藤の部屋
近「じゃあまずはお茶を持ってきてもらおうかな」
コクン
璃玖は働けるのが嬉しくて笑顔で大きく頷き、腰を上げた。
障子に手をかけ、開け
近「あッ!!!ちょっと待ってくれ」
られなかった....
璃玖は近藤の方を振り返り、近付いていった。
近藤は文机にある小さな引き出しから何かを取り出した。
首を傾げながら近藤の近くに座ると、
近「これを渡しておきたくてね」
璃玖の手を取ってその何かを握らせた。
見てみると、綺麗な空色の紐がついた小さな鈴だった。
《これ.....もらっていいのかな》
そう思った璃玖はじーッと近藤の顔を見た。
近「璃玖は声が出せないから自分を主張できないだろ???だから鈴を鳴らせばみんな気付くと思ってね」
近藤は優しく笑っていた。
《わざわざ僕のために???》
璃玖は嬉しくなって近藤に抱き付いた。
近「ッおっと」
璃玖は抱き付いたまま近藤の顔を見上げて
『ありがとうございます』
と唇を動かした。
それが伝わったようで
近「どういたしまして」
と返した。
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