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璃玖が一瞬怯えたのを見た近藤は、少し落ち着いてきたらしく
近「驚かせてすまない。ただ、芹沢さんが道案内したというのがどうにも信じがたくてなぁ」
近藤の言っている意味がいまいち理解できなかった璃玖は首を傾げた。
近「ああ、芹沢さんについて説明するよ。芹沢さんは此処、壬生浪士組の筆頭局長で設立時は特にお金の事でそれはもう力を尽くしてくれたんだよ。あの人がいなければ今の俺たちはいない」
当時を思い出してか、とても嬉しそうな顔で話す近藤。
《近藤さん、夢見る少年みたい》
そんな事を璃玖が考えていると
近「だが最近はなぁ...昼間からお酒は飲むし機嫌が悪かったり気に食わない事があったりすると鉄扇で人を傷付けてしまうんだ」
《え?????そんな人には全然見えなかったけど......》
近「本当に....どうしてしまったんだか......」
呟くような近藤の言葉が、やけに部屋に響いた。
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