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「はぁ!? 冗談じゃねぇ! 俺は行かねぇからな!」
「……あんた、新しい水着、欲しがってたわよね? レース用のいいやつがあるって。ママ買ってあげてもいいわよ?」
「くっ……卑怯な……。分かったよ、15分待ってろ。後回しじゃなく今日間違いなく買えよ!」
蓮は駆け足で、二階の自分の部屋へと戻ってゆく。
蓮を待ってる間、私達は応接室で、柳瀬さんの淹れた紅茶を飲み、談笑しながら待った。
きっかり15分、蓮はボロボロのGジャンにTシャツ、スキニータイプの黒いパンツに着替えて出てきた。
「さっさと行くぞ」
蓮は相変わらずムスっとしている。
元々蓮は愛想が悪くて人見知りだ。
良く言えばクール?
笑えば可愛いのにさ。
まぁ照れ屋さんなんだよね。
世に言うツンデレタイプ。
恵美ママはさっきみちるママが乗った真っ赤なBMWにそのまま乗り込む。
私と蓮は後部座席に乗り、いざ買い物へと向かった。
「合格したんだってな、おめでとう」
「うん、ありがとう。お祝いは今度でいいよ」
「バーカ、まぁ、なんか考えとけ」
「おっけー!」
そんな会話を交わしながら、私達は草薙系列のデパートへと到着した。
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