紫の姫君

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「んなぁ!貴様……よくも私をおちょくって今日こそ取っ捕まえてくれるわ!」 うがーと突っ込んでくるゼニガタ(最早これでよし) ふぃぃと息をはきゼニガタを見据える。 そして突っ込んでくるゼニガタを足で引っかけ、その崩れた体に掌底を叩き込む。 一撃で崩れるゼニガタ。 エビのように体をくの字に曲げたまま床に横たわる。 男はゼニガタを爪先でツンツンする。 完全に落ちたか確かめるためである。 ゼニガタが落ちたのを確認した男は虚空に向かって一人の名前をよぶ 「ライラっ!出てきてくれ!何時もの頼むよ」 「は~い。呼ばれて飛び出てジャジャジャジャ~ンです」 誰もいない虚空から紫の煙りと(古いセリフと)共に紫色の髪の毛で血のような紅い目の女性が現れた
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