序章─プロローグ─

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序章─プロローグ─ 5000年の昔、星は全て消滅した。 生きる者の地は消えた。 きらめくものの一つもない世界で、"生きる"ことを定められた者達は集い、宇宙にたった一つの星を作り上げた。 ──始まりの星、アシェル── 遠く昔の子どもの名。強く強くあるように──。 アシェルをはじめとし、星は次々と誕生する。 ディセ、エメロード、イェレル。 四つの星に四つの人類。 全ての星が共に生きるため、"アシェル"を中心とした。 "生きる"ことを定められ、星を作り上げた者達は、その代償として、"死"を知ることを禁じられた。 そして、たった四人の"生きる者"は、四つの星の神となった。 W・アシェル、C・ディセ、E・エメロード、A・イェレル。 だが、子ども達の共存は長くは続かない。 ───アシェルは姿を消した。 中心の消失。 三つの星はアシェルを探した。 しかしアシェルは見つからなかった。 "消えた始まり─アシェル"。 四つの星の共鳴が消えていないことは、アシェルが存在することを示した。 どこへ消えたのか、どうして消えたのか── 5000年経つ今でも三つの星はアシェルを探している。
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