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ワルツ~第一楽章~
「ねぇ、ワルツ。
本当に行くの?」
白い猫の姿の僕は足元にすりよって御主人様に聞いた。
君は、部屋の窓の縁に座りながら赤く染まった外に目をやりながら
うん、とそっけなく答えた。
そっか、と僕もうつむいた。
ねぇ、ワルツ…
君のあの時の悲しそうな顔が今も忘れられないよ。
少なくとも僕は、…
君に幸せになって欲しかったんだよ…
今は…
君は笑っていますか?…
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