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源内はそれに向かって両方の掌を突きだし、
「奥義・破邪五封閃!!」
そう叫ぶと、五枚の札から出てきたそれぞれのエネルギーの塊が剣の形に変わり、五本の剣ができた。
そして、それら全てが大入道の体を貫いた。
「どうじゃ、自分の力が抜けていく感じは?」
大入道に外傷は無いものの、大入道の妖力は体に突き刺さった剣からどんどん抜けていった。
やがて、大入道は力無く片膝を地面につけ、俯いて動かなくなった。
その間にも、源内は五枚の札で出来た陣から、今度は一本の巨大な剣を出現させた。
その剣の先を大入道に向け、止めを刺そうとした。
「くらえ!……」
するとその瞬間、大入道の目がカッと開き、
ウォォォオォォォ!!!!!!!!
と、鋭い雄叫びをあげた。
それと同時に妖力もみるみる上昇していき、皮膚も鎧のように固く変化した。
「くっ……」
源内は慌てて、その巨大な剣を放った。
しかし、それはいとも容易く弾かれてしまった。
そして大入道はさっきよりもさらに太くなった腕を、下から上へ思いきり振り上げた。
必死に避けようとした源内だったが、腕を振った勢いで発生した凄まじい衝撃波に吹き飛ばされ、塀に頭を強く打ちつけ、そのまま気を失ってしまった。
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