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それからどれくらい経っただろうか。美鈴さんの断末魔が聞こえなくなり、小屋の扉が開いた。
ギィ
咲「・・・ふぅ。」
咲夜様が返り血をハンカチで拭いながら小屋から出てきた。
彼「ひぃ!」
俺は怖くて尻餅をつき、失禁しそうになった。
咲「あら?どうしたの彼方?そんなとこに座っちゃって?」
彼「あ、あぁ・・・あ・あ」
咲夜様がさっきからニッコニコだ。怖い!
咲「ほら、立ちなさい。」
咲夜様が手を差し伸べる。
彼「はっはい!」
咲夜様の手を掴む。
グッヌルッ
ん?ヌルッ?
そのまま咲夜様に引っ張られ立ち上がる。
咲「時間が無いから、急ぎましょう。」
彼「はい!」
咲夜様が何事も無かったように歩きだす。後ろに付いていきながら、さっきのヌルッとした手を見る。
血がついてた。
彼「(ギャーース)」
声にならない悲鳴が出た。その血をハンカチですぐに拭き取った。
俺が小屋を振りえると、小屋は怪しく扉を開けて、そこにあるだけだった。
俺は咲夜様に逆らわないこと、仕事はきちんとやることを心に刻んだ。
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