第3話 -必然的な偶然-

2/5
前へ
/25ページ
次へ
瑞鳴香 「あっ!!」 香は思わず声を出してしまった、 行こうとしている方向に 挙動不審な水樹がいたからだ。 瑞鳴香 (ビックリしたぁ~ まさかこんなとこで会ぅなんて… てかチョ~キョドってんだけど) 香自身は気付いていない。 2人は意識していても誰か判別し難い距離、 直感で人間を判別出来るという事が どういう意味かという事を。 藍原水樹 (なぃなぁ… 豆腐ってどこにあんだろ う~ん… ん? あれは確か今日玄関で…) 水樹も気付いていない。 互いがろくに顔も見合わせていない、 そんな状況であれは薫だと 確信が持てるその意味を。 藍原水樹 (俺って冴えてんなぁ この距離から分かるなんて) 水樹は香の方へと歩いて行った。 瑞鳴香 (げっ!! こっち来てる!! 何か用かな… って私じゃなぃだろ そんな話す事もなぃし) 水樹は挙動不審な香の元へ行くと、 気軽に声をかけた。 藍原水樹 「ねえっ!! あの…えっとぉ」 水樹は何と呼べば良いのか戸惑っていた、 まだ名前を知らないからだ。 瑞鳴香 「よ…呼ばれた 私なのかな まさか違うよ…ね」 後ろを向いていた香は水樹の方を向いた、 その距離零距離。 瑞鳴香 (ドキッ) 藍原水樹 「ちょっといぃかな」 瑞鳴香 「あ…はい」 藍原水樹 「よくここ来んの?」 瑞鳴香 「え…はぃ 一応ここが一番近くなんで」 藍原水樹 「んじゃ話し早いゎ 豆腐ってどこにあんのかな?」 瑞鳴香 (と…豆腐っ!? あぁ… 場所が分かんなぃから きょどってたんだ) 「えっと… んっとぉ… 取り敢えず着いて…来て下さい」 藍原水樹 「了解っ」 そして2人は、 縦に並んで歩き始めた。 藍原水樹 「ありがとぉ~ 俺ここのスーパー始めてでさぁ この広さにビックリしたわぁ… んど何がどこにあるか分かんなくて ていぅか探すの苦手なんだよな俺」 水樹はホッとしたのか溜め息をついた。 瑞鳴香 (やっぱこの人軽そぉだ わぁ…) 「そぉ…苦手なんですか」 そう答えると、 2人は豆腐売り場へ。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加