第4話 -静かな前兆-

1/8
前へ
/25ページ
次へ

第4話 -静かな前兆-

瑞鳴香 「…ん…」 今日は珍しく自然と目が覚めた。 瑞鳴香 (まだ6時かぁ… 二度寝してみよっ 寝る子は育つってね) 中途半端な時間だったので、 二度寝をしようとした。 …が… この「奇跡の二度寝枕」が絶不調だったらしく、 結局寝付けなかった。 瑞鳴香 (っかしぃなぁ~ 普段なら寝れるんだけど… 6時40分か 起きてよっ」 香は「奇跡のコロッと布団」から出ると、 ゆっくりと制服に着替えだした。 瑞鳴香 (さて…そろそろ行こおっと) ガチャッ…バタンッ…トントントン。 リビングでは母親が朝食を作っており、 香ばしい匂いが漂っていた。 父親は日頃の過労が堪えているのか、 少しやつれた様子で椅子に座り 新聞を読んでいる。 瑞鳴香 「おはよぉ~」 父&母 「おはよぉ」 母 「あら珍しい香から起きてくるなんて」 父 「おっ!? 起きれる様になったのか香 さすが高校生は違うなぁ~ 」 瑞鳴香 「まぁねぇ~ もぉ大人だしぃ~」 母 「すぐ調子に乗ってぇ 明日からも続けなさぃよ」 瑞鳴香 「あの…ハッキリ聞こえませんが」 母 「んもぉ…ホンッと調子良いんだから」 父 「まぁまぁいいじゃなぃか母さん それにほら… 寝る子は良く育つっていうじゃなぃか」 母 (流石だわ…血は争えなぃわね) 「はぃはぃ 香朝ご飯食べなさぃね」 瑞鳴香 「はぁい… いただきまぁす」 父 「あ…母さん珈琲」 母 「あら?入れてなかったみたぃね 忘れてたゎごめんなさぃ」 瑞鳴香 「ゴッチん さて…と もう行くね」 母 「今日は早いのね」 瑞鳴香 「うん 今日はちょっとね」 父 「気を付けて行くんだぞ」 瑞鳴香 「はぁい 行って来まぁす」 母 「忘れ物はなぃわね?」 瑞鳴香 「な…い…大丈夫」 母 「今日は珍しくちゃんとしてるじゃなぃ 気を付けてね」 瑞鳴香 「ほぉ~い」 ガチャッ…バタンッ。 瑞鳴香 「今日ゎ朱梨より早く行けるかな 何しろジュースがかかってるんだから」 香は学校へ向かった。 ごくごくたまに早く出ると、 また1つ景色が変わり新鮮になるものだ。 …と 後ろから。 麻壬苗朱梨 「香~!! 待ってぇ~!!」 朱梨が走って追い掛けて来た。 香は立ち止まり朱梨を待つ。 瑞鳴香 (やっぱ私の方が早かったか) タッタッタッタッタッタッ…。 朱梨が追い付いた。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加