第4話 -静かな前兆-

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瑞鳴香 「あの…藍原君?」 藍原水樹 「ん… あぁ… どぉしたの…香ちゃん」 瑞鳴香 (ドクン…ドクン…ドクン) 「部活終わったんですか?」 藍原水樹 「今日はお茶を 一杯たてただけだから もぉ終わったよ」 瑞鳴香 「そぉなんですか… あの…桜…好きなんですか?」 藍原水樹 「うん… 何か見てるとね… 自分みたぃで吸い込まれるんだ…」 瑞鳴香 「えっ…」 (ドクン…ドクン) 藍原水樹 「桜ってさぁ~ 儚く散って 美しく咲き誇る でもね… 儚く散るが故に その一瞬一瞬が 輝くんだよ… 精一杯生きたぞっ!! って… 証しを刻むんだっ!! って… あの花弁一枚一枚にね この桜見てたらそう思えて 何だか不思議な気分になるんだ…」 桜を見つめる水樹が、 香の目には寂しく写った。 そしてその眼差しは まるで何かを悟っている、 何か自分の未来を 知っているかの様だった。 瑞鳴香 「元気…なぃですね」 藍原水樹 「ん…あっ!! 元気だよっ 元気元気っ!!」 瑞鳴香 (ドクン…ドクン…ドクン… 元気だなんてウソばっかりっ!!) 藍原水樹 「あっいけねっ 黒百合が来たゎ」 瑞鳴香 「あ…じゃあ私もぉ行くね」 藍原水樹 「あ…うん ごめんななんか」 香は振り返らず早足で帰った。 瑞鳴香 「あの子黒百合って苗字なんだ… 黒百合咲希かぁ」 危うきに近寄らずなのだ。 黒百合咲希 「あっ!? もぉ終わってたんだ部活」 藍原水樹 「あ…あぁ」 黒百合咲希 「んじゃ…帰ろ帰ろぉ」 藍原水樹 「うん…」 -誘惑する桜に吸い込まれた2人- -儚さ故の輝き- -生きた証し- -その意味を知る時はいつなのか- -全ては運命の歯車の中に- 黒百合咲希 「ねぇ水樹君? さっき一緒に話ししてたの … … 誰か教えてくんなぃかな」 Perfume 第4話 -静かな前兆- 完
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