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…さい
…きなさい
母
「香~っ!起きなさ~いっ!」
瑞鳴香
「んぁ…
ムニャムニャ…」
トントントントンガチャッ!
母親は階段を駆け上がり、
香の部屋へ入った。
母
「香起きなさいっ!!」
瑞鳴香
「ムニャムニャ…」
母
「学校に遅れるわよっ!!
今日入学式でしょっ!!
んもぉ…」
母はなかなか起きないので
香が被っている布団を
勢い良くはがした。
ガバッ!!
瑞鳴香
「…さぁむぅいぃもぉ何すんのぉ…
…
…
はっ!?」
香は飛び起きた。
瑞鳴香
「母さん今何時っ!?
ってかアラームかけといたのにっ!!」
母
「今8時17分よ
何度も声かけたけど起きなかったじゃないの
早くしないと遅れるわよもぉ」
瑞鳴香
「そんな事言ったって
もぉ…
役に立たない携帯なんだからっ!!」
非常に理不尽かつ自己中心的概念、
神よどうかこの子を救いたまえ。
ガチャ!!バタンッ!!
トントントントン…
瑞鳴香
「母さん今日朝ご飯いらなぃから!
制服何処っ!?」
母
「居間のクローゼットの中よ~
それより香?
いくら家の中だからって下着でウロウロしなぃの!!
もぉ女の子なのにだらしなぃんだから…」
家の中だけは楽な格好でいたいものである。
夏は寒いくらいに冷房効かして
冬は暑いくらいに暖房を効かす。
そういう雰囲気が好きな人もいるだろう。
因みに…
胸は小さ目ですが
下着は…黒レース付きのショッキングピンク…
これは男のロマンを感じずにはいられませんね。
…
香は足早にクローゼットへ、
そして新品の制服を着た。
母
「朝ご飯本当にいらなぃの?
ちょっとでも食べた方が良いわよ?」
瑞鳴香
「いぃのっ!!
だって時間ないんだもんっ!!
朝ご飯はその一日で一番重要な食事なのです、
それをこの子は。
母
「はぃはぃ
気をつけて行くのよ」
瑞鳴香
「はぁ~いっ!
ってか父さんは?」
母
「父さんは今日早出だから
もう仕事行ったわよ」
瑞鳴香
「あそっかぁ
んじゃ行って来まぁす!」
ガチャッ!!
母
「忘れ物ないようにね~!」
瑞鳴香
「はぁ~い!
大丈夫ぅ~!」
バタンッ!!
瑞鳴香
(後17分かぁ…
急がないと遅れちゃうよぉ)
香の家から学校までは
徒歩約10分の道のり、
走れば間に合うのだが。
瑞鳴香
(流石にバタバタ走って行くのも
見た目が悪いよなぁ女だし…
でも間に合うかなぁ)
流石に考えは女の子だった様だ。
香はそんな不安を抱えて
足早に学校へと向かったのだった。
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