6人が本棚に入れています
本棚に追加
瑞鳴香
(急がないと遅れちゃう~)
短い脚で狭い歩幅をフル回転。
キコ…
キコキコ…
キコキコ!
制服を着て自転車に乗った学生が
香の横を追い抜いて行った。
瑞鳴香
(ん?
あの制服ウチの制服だ…
まだ登校してる生徒いるんだぁ)
その状況に香は少し励まされた。
自分と同じ境遇の人を見つけたら、
何となく心が軽くなるものだ。
瑞鳴香
(見えてきた…
後11分かぁ
結構余裕あったじゃん)
そして校門の前へ、
香はそこで少し立ち止まった。
瑞鳴香
(どんなとこなんだろう…
どんなクラスかなぁ…
…
あっ!!
時間ないんだったっ!!)
-香が抱く少しの不安と少しの期待-
-表裏一体の大切な感情-
一息ついた香は
ゆっくりと校門をくぐった。
Perfume
第1話
-夢で終わる筈の夢-
完
最初のコメントを投稿しよう!