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第2話 -運命の歯車-
門を潜ると、
校内は沢山の生徒達で賑わっていた。
サークルへの勧誘
部活動への勧誘
それぞれが新入生に声をかけ、
部員を増やすべく動いている。
瑞鳴香
(そっか…もうこの時期から勧誘してんだ
あれもあれで大変そうだなぁ…
まぁ私は帰宅部決定…
面倒臭いんだよね)
そんな事を思いながら、
香は玄関へと足早に歩いた。
トコトコ…。
「…部へ入りませんか~!!」
トコトコ…トコトコ。
「…部は楽しぃし…アットホームで馴染み易ぃですよ~」
瑞鳴香
(お願いだから私に絡まなぃでぇ~
…てかこの桜並木チョ~綺麗…
ダメダメ!!
玄関で朱梨が待ってるから
桜は今度ゆっくり見るとして
朱梨…怒ってなぃかなぁ)
トコトコ…トコトコ…。
勧誘してくる生徒達に
軽く会釈をしながら歩いて行くと、
玄関のすぐ傍にある
人集りが目に入った。
瑞鳴香
「何だろぉあの人集り…」
気になった香は足を止めた
…とその時。
サークル勧誘
「あの~ダンスサークルに入りませんか?」
瑞鳴香
(しまった!!)
サークル勧誘
「身体動かして楽しぃよ~
何よりダイエットに最適っ!!
可愛くなれるよぉ~」
瑞鳴香
(なぁにぃ~っ!!
失礼な私そんな太ってないし
ダンスなんか好きじゃなぃしっ!!
てかむしろ嫌いだしっ!!)
「いいですもう決めてますんでっ!!」
サークル勧誘
「なぁんだ…じゃいいや」
瑞鳴香
(何何何この軽さ!?
久しぶりにイラっときたぁ!!
軽い人嫌いっ!!)
そして少し気分を害された香は玄関へ…
人集りへと近付いて行く。
瑞鳴香
(ここ凄いなぁ…
こんなに生徒集まってる
しかも女子生徒ばっか)
香は横目で見ながらゆっくりと歩いた。
人集り
「…マジ格好良いよね」
「私ダメ元で告ってみよぉかな~」
「何言ってんのあの水樹君だよ?
相手にされるわけ
競争率パないんだから」
「だよね~でもホント良いよねぇ~」
藍原水樹(アイハラミズキ)
「新入生の皆さん良かったら
茶道部に来てみませんか~?
部活を見学するだけでも良いので~」
瑞鳴香
(茶道部かぁ…楽そぉだなぁ…
まぁでも私は帰宅部だからぁ~)
人集り
「良い声してるよねぇ~」
「ヤバぃヤバぃ水樹ヤバぃ」
瑞鳴香
(水樹っていぅんだあの人
てかあんな女子生徒に囲まれたら
勧誘どころじゃなぃじゃん
しかも女慣れしてそぉ…)
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