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あたしの足はただ進んでいた。貴人は友達との用事としか言ってなかったから、どこにいるかなんて分からない。
でも、ただ貴人に会いたくて、足を動かしていた。
そして偶然なのか、それとも必然だったのか、貴人の姿を人並み中見つけた。
映画館の前で一人立って、友達と待ち合わせているのかなと思った。
でも、その考えはすぐに浅はかだったと思い知らされた。
その待ち合わせた人が来た姿を見て。
「ごめん貴人~!待った?」
「全然。んじゃ、入ろうぜ」
「うん!」
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