七基の友人・彼氏騒動

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「でも、ちょっと地味ね」 「色が白いし、インドア派だね。こりゃ」 「君、学校は何処?」 「え…?行ってない…です」 灯色が答える。 「嘘!?駄目だよ。今の時代、高校くらい出とかないと、就職先無いよ?」 「そんなんじゃ将来、家族を養っていけないよ?」 「いい加減にしてよ!!」 灯色にまで巻くし立てる友人達に、七基が怒鳴った。 「あんた達ってば!初対面なのに、何て事言うのよ!」 「あ、いや。ごめんなさい。言い過ぎました」 友人達が後退る。 「灯色くんに謝って!!」 「ごめんなさい~!!」 「僕なら気にしてないです」 灯色が苦笑した。 「私、浜地美波!」 「私は穂織笹乃」 「鷹山景子よ…」 「河東幸恵だよ。よろしく!」 友人達が遅い挨拶をする。 「初めまして。立花灯色です」 灯色は微笑んで言った。 「ね、立花くんもカラオケ行かない?」 「え?」 「そうだよ。行こうよ」 「もう少しお話したいわね」 「いえ、僕は…」 灯色が困ったように呟く。
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