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あの時は、知り合ったばかりの他人だったのに。
「茉里ちゃん、のろけ?」
「お熱いこと」
友人達が態とらしく、ため息をついた。
「なっ!?だから、灯色くんは彼氏じゃないってば!!」
思わず大声で叫んでしまい、自分の名前が聞こえた灯色が振り返る。
「呼びましたか?」
どうやら、話の内容までは聞いてなかったらしい。
「よ、呼んでないよ?」
「そうですか」
灯色が前を向き、また山部と話始めた。
…ちょっと、一安心。
「もう!皆が変な事言うから…!」
出来るだけ小さな声で、友人を怒鳴る。
「照れない、照れない」
「茉里ちゃんってば、恋する乙女だね!」
「応援するわ…」
「違うの!違うんだってば!」
友人達に冷やかされ、七基は真っ赤になった。
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