学校の怪談

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HRが終わって直ぐ、七基は花月堂に来ていた。 「肝試し…ですか」 七基の話を聞いて、灯色が言った。 「そうなの。やっぱり、夜の学校って出るよね!?」 七基が泣きそうな顔で言う。 「そう…ですね。多少は…」 「うわぁっ!やだやだっ!!灯色くんも一緒に行こうよ!?私の制服貸してあげるから!!」 「え、遠慮します。七基さん、落ち着いてください」 灯色が苦笑いして、七基に言った。 「そんなに怖いなら、行かなければ良いじゃないですか」 「強制参加なの…」 七基が呟く。 「お願い!灯色くん!!一緒にいて!」 「うぅ…分かりました」 根負けした灯色は、七基に連れられて花月堂を後にした。 暗くなった学校のグランドに、クラスメイトが集まっていた。 「七基さん、クジ引いて?」 「うん」 箱の中のクジを一枚引いて、書かれてあった文字を見た。 「いち…一番!?」 「あら、一緒」 近くにいた景子が言った。
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