学校の怪談

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保健室の前に来て、一同は立ち止まった。 「最初は保健室!確か、七不思議ではベッドの方から泣き声がするんだ。もちろん其処には誰もいないのだ!」 「解説は良いから、ドアを開けろ!」 「短気だなぁ」 恭也はドアを開けた。 中に入ってベッドを囲うカーテンを、遠慮なく引く。 「異常なし!」 恭也が言った。 「じゃあ、次行こう?」 七基が呟く。 かた… 机の上のペン立てが倒れた。 「やだ何!?」 七基が叫ぶ。 白い影が鏡の中を横切った。 「わっ、本物?」 恭也が言った。 「…出ましょうか」 景子が七基を連れて、保健室から出る。 「さっきの本物だと思う?鏡に映った白い影!」 「馬鹿馬鹿しい!カーテンが映っただけじゃないのか」 「あら。保健室のカーテンはド派手な水色よ?」 景子が反論した。
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