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『くすくす…』
少女の笑い声がした。
『最低~!男のくせに一番に逃げちゃうなんて』
ふわりと、白く透き通った少女の幽霊が現れた。
「…浮遊霊」
景子が呟く。
『夜に人が来るなんて珍しい』
少女の霊は笑う。
『命一杯怖がらせてやるぅ!!』
少女の霊が七基に向かって飛び掛かった。
「きゃああ!?」
七基が悲鳴を上げる。
「うりゃあっ!!」
恭弥が咄嗟に七基を押し倒した。
『ちょっと邪魔しないでよっ』
「無茶言うな!?」
恭弥は七基の手を掴んで走り出した。
景子と灯色も後を走る。
「やっべ!どうするよ!?」
「逃げるしかないわね…」
「了解!!もうちょいで出口だ!」
扉に辿り着いた恭弥が、ドアノブを下げるが、鍵が掛かっていた。
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