学校の怪談

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「うわ…いたよ」 恭也が思わず呟いた。 「何か、凄く熱心に読んでるね…」 「そうね。邪魔しちゃ悪いわ…。もう行きましょう」 一同はその場を後にする。 「次が最後。体育館に現れる怪人!」 「え、最後なの?七不思議なんだよね?」 保健室、理科室、音楽室、図書室、そして体育館。 七不思議には、あと二つ足りない。 「ああ。残りはグランドを走る影と、あの世に繋がる大鏡って言うのが有るんだ。グランドはスタート地点だから除外だし、大鏡はその鏡がもう無いんだ。だから、うちの学校の七不思議は、今は六つしかないんだよ」 恭也が言った。 校舎を出て渡り廊下を進み、体育館にやって来た五人。 此処から、グランドに戻って終わりだ。 「所で、怪人ってなんなの?」 「確か、体育館の倉庫に、一人で入ると閉じ込められて、男だったらバラバラ切り裂かれ、女だったら腹を裂かれるって言う…七不思議で一番残酷な話」 恭也が大雑把に説明した。
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