無限回廊

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「これは夢か?そうなのか??」 「分かんない。夢だったとして、何処からが夢なの?」 「寝た覚えねぇな。つか、グラフィック欠けたゲームみてぇ…」 「私、ゲームはさっぱり分からな…って、いやいや!そんなこと言ってる場合じゃないよ!」 我に返った七基が叫んだ。 「体育館に戻って、景ちゃんに現状を教えてあげなきゃ。何が何だか、まだ分かんないけど…。独りじゃ心細いと思うし」 「だな…まず鷹山さんの救出最優先!」 二人は現実逃避したいのを堪え、景子がいる体育館に戻る。 一方の景子は、体育館の倉庫の中で、脱出出来ないものかと思考を転らせていた。 「…そう言えば、体育館の怪談って…」 ふと思った時、背後で気配がした。 躊躇いもせず振り返る。 「う…わぁ…」 久し振りに、思慮の無い言葉を発してしまった。 マントですっぽり体を隠し、手には巨大な鎌を持った奴がいた。 体育館の怪人。 恐らく、そんな名前の存在。 「ああ…何て馬鹿らしい…」 景子はうんざりしたような、脱力した声を上げた。 怪人が鎌を振り上げる。 「そして、本当に馬鹿のようだわ」 勢い良く、鎌が振り下ろされた。
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