序章 運命の前兆

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  …悪夢だ。 そう、あれは夢なのだ……とそう思えたらどんなに楽か。 オレはあの苦痛をあと何回夢に見たらいいのだろうか……                               爆音と共に始まるオレの夢。夢のハズだが身体が焼ける臭いとその痛みが妙にリアルで……。     “身体が動かない。声も出ない。逃げ出したいのに……でもどうにもならないことをオレの記憶は知っていて……”     記憶は一瞬なのにスローかと錯覚してしまうくらいの流れだからタチが悪い。 そして全てが消え去るその瞬間、必ず聞こえる誰かの笑い声にも似た悲鳴。 オレは必ず…その悲鳴で目が覚める。              
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