親友の卵

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「私は真緒の友達のままだよ」 美香子…私… 「それ位、真緒の事が大っ好きだから」 美香子が微笑んだ。 その言葉が心に響いて児玉する。 こんな事を本気で言ってくれた友達は初めてだった。 美香子が私の肩を掴む。 「出会ってまだ一ヶ月しかたってないから、お互い知らないこともあるけど…本能かな?感じるの」 「私たち親友になれると思う」 美香子は優しい笑顔をこちらに向ける。 「てかさ、もうなってると思うんだっ」 糸が切れたように涙が一気に溢れてきた。 嬉しい…嬉しいよ… 本当の意味で初めて友達ができたようで。 初めて自分を認めてもらえたようで。
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