5人が本棚に入れています
本棚に追加
(♪♪……♪♪……♪♪……)
翔太との約束から数日が経ち、恵美の母から恵美の元へ電話があった。
「はい…。どうしたの?」
母からの電話に恵美は、慌ただしく出た。
『…あ、あのね?恵美…。…。』
動揺した声の母の声を聞くのは、久々だった。
「…。何?」
翔太と別れたばかりの恵美は、母に詮索されるのを警戒していた。
『…。翔太君の事…。』
恵美の予感を的中させるように、恵美の母は翔太の名前を言った。
「…。」
恵美は、次に続く母の言葉を待った。
『…。翔太君のママから今朝、連絡があったんだけど…。恵美は、大丈夫なの?』
「…えっ?」
恵美は流産の事だと思い、曖昧に尋ねた。
『えっ?ッて、あなた…翔太君…事故に遭ったんでしょ?』
唐突な知らせだった。
「…。…何?…も…一回…言って…?」
耳を疑い、聞き直す恵美。
『…。あなた、何も言わないから…。翔太君のママから聞いたのよ!』
「…。な…何…を…?」
恵美は、身体の震えが止まらなくなって来た。
最初のコメントを投稿しよう!