恋の始まり。

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「へ?あ…」 はっとして答える。 「い、一年です…」 「あー、だからこんなとこにいるんだ」 その言葉の意味が分からずにいると、ため息混じりに彼は言った。 「ここ、めったに人が近寄らないんだよ」 そういわれればそうだ。 人は全く見ない。 じゃぁ、なんで彼はここにいるんだろうか? そう聞こうとした時。 きーん、こーん、かーん、こーん… 授業のチャイムが鳴り響いた。 それは、授業の合図。 「あぁーっ!!」 叫び、へなへなとうなだれる。 まだ一ヶ月も立っていない新入生が授業に遅れるなんて。
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