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自分でも思うほど残念すぎて泣きそうになった。
すると僕の横を欠伸をしながら彼が通り過ぎる。
「後ろの道、真っすぐ行けばいいよ」
ぺたぺたと履き慣らした靴が彼の声と重なる。
お気楽そうな声。
彼も授業に遅れているというのになんで余裕そうなのか?
だけど、もう授業にはいけない。「…今更授業になんて…」
ぽつりとつぶやくと彼は足を止めて僕の方へ振り返る。
そして、表情は変えず、言った。
「……じゃぁ、来る?」
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