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もうどうしたらいいんだ…!
そう思った時。
きゅ、ぅ
僕の手を、彼は掴んだ。
いや、握りしめてきた。
「な、何ですか?」
聞くと当然のように口を開いた。「つまり、怖いんでしょ?
だったらこうしてれば怖くないかなーって」
寝転がって、下から僕を見上げる彼。
そのかっこいい顔に不覚にも、僕の胸はどきりと高鳴った。
そして彼は僕の頭をぽんぽんと、優しく叩いて眠りはじめた。
だけどもう、起こそうとするのを止めた。
だって、顔が赤いと彼に知られてしまう方が今の僕にはとっても怖かった。
授業が終わるまでの一時間。
僕は彼の寝顔を存分に見つめていた。
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