転校

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山中「ええと、まずは制服のことなんですが、業者さんの方に手続きは…?」 母「はい。手続済みです。三週間くらいで届くとのことです。」 山中「それまでは今までのを着て登校してください。」 由美はこくりとうなずいた。 ガラガラー ジャージ姿で男が入ってきた。 若くもなければオヤジでもない、スポーツが得意そうな男だ。 山中「こちらが学年主任の大原先生です。」 大原「すみません。遅れて着てジャージで…。部活中だったもので。」 タオルで汗を拭きながら言った。 母「あ、いえいえ。よろしくお願いします。」 大原が山中の隣に座ってから、話は再開した。 山中「続いては部活についてなんですが…何か希望の部活はありますか?」 母「本人は部活は希望しないそうです。」 山中「あ、前の学校では部活は何をやってらしたんですか?」 いきなりの帰宅部希望に少し動揺していた。 母「やってません。あまりスポーツが好きではないようで。」
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