君と、君の住む世界と、君の住む世界での僕との出会い

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しばらくしてどこからか泣き声が聞こえた 「ぅ…、ぐすっ……、お、かあっ……さ……」 「どこっ!?どこにいるの?」 探してみるとちょっとした斜面になった所にキャタピーはいた ずり落ちてしまったのだろう 服は泥にまみれ、擦り傷がある 少しの高さだがこの子に登るのは無理だ 「待ってて、今助けるから」 そう言った彼女の前に手を出し止める 「俺が下から持ち上げる」 ストッと飛び下りてキャタピーを抱き上げる 「泣くな」 そして彼女に渡すと、彼女はキャタピーを抱きしめた 「怖かったね、もう大丈夫だよ」 キャタピーもギュッとしがみついている
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