2人が本棚に入れています
本棚に追加
そっと目を開ける
陽がまぶしい
「大丈夫ですか?」
目の前には心配している顔・・・
はっ?
「ィーブ……イ!?」
「え、あ、はい。はじめまして。イーブイの宇唄(うた)といいます」
笑顔で自己紹介をする目の前のポケモン
「いや、なんでポケモンが喋る……?」
「?」
彼女は言われた言葉の意味が分からないのか首を傾げる
夢なのだろうか
周りは森
今、自分達が居る所は少し開けた場所だった
「えーと、あの、こんな所で寝ていらっしゃるから具合が悪いのかな、と思ったのですが…、大丈夫ですか?」
「いや、大丈夫だが…」
「あの、あなたはワニノコさんですよね?」
?
無邪気な問い
しかし意味が解らない
「いや、俺は人間……」
「インゲン?」
「……いや、だから」
無意識に身振りをつけて説明しようとした
すると微かに違和感がある
手を見る
嘘だろ………?
「俺………、ワニノコに、なってる…?」
「ワニノコさんですよね?」
ありえない
「あの、お名前伺ってもいいですか?」
「ん?あぁ、…――」
続けての無邪気な問い
しかし…
…名前?
………思い出せ無い………?
突然頭に痛みが走る
「っ…」
「!あのっ、お顔真っ青ですよ?本当に大丈夫ですか?」
最初のコメントを投稿しよう!