不屈

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セントラルアリーナ入口周辺 PM4:18 「神経断裂弾、確かにお届けしました。」 「ご苦労様です。」 「ご苦労さん。」 アリーナ入口周辺では中から帰還してきた一条と仲間の警官である、杉田と桜井が鉢合わせしていた。 合流した三人は中にいる未確認生命体に対抗するため科学警察研究所の責任者の、榎田ひかりによって作られた神経断裂弾が到着するのを待ちわびていた。 そしてその神経断裂弾が運び込まれるとすぐに弾を手にしていた拳銃に詰め込んでいく。 「五代さんがいない分、なんとかこれで片付けるってことですね。」 桜井が弾を詰め終わりそう言うと他の二人も頷き入口へと向かう。 三人が入口へ向かうと47号が突如入口から姿を現しその翼を使い空を滑空しながら三人に突撃するようにして外へ向かう。 一条達は不意のそれになぎ倒され47号がそのままアリーナの外へ飛んでいくことを許してしまう。 「あれが第47号です、奴が遠くへ逃げないうちにお願いします!」 「わかった。」 「B9号は私が。」 「気をつけろ、行くぞ。」 「はい!」 しかしすぐに立ち上がった彼らは早急に自分達の役割を決め一条はアリーナ内へ、杉田と桜井は47号を追い自分達の役割を成しにそれぞれの振り分けられた場所へと向かった。 ∇ 瀬戸川区辺 PM4:25 「ここ…どこだ?」 通報を聞いた士は言われたセントラルアリーナへと向かったのだがそのアリーナの居場所は愚か自分の現在地すら分からずただ途方にくれていた。 「瀬戸川区のセントラルアリーナ…だけ言われても分かる訳ないだろ…。 何丁目何番地くらい言えよな…。 ん…なんだあれ。」 士は途方にくれ、文句を言いながら一人空を眺めているとちょうど青い空をよぎるようにして飛ぶ、黒い翼と手足の生えた奇妙な鳥の姿をした未確認生命体47号が士の目に写る。 士はそれを見るとどこかピンと来たかのように目の色を変えそれを追うように見つめる。 その飛ぶ鳥が何か分かったかのように彼はニヤリと笑いバイクに跨る。 「あれがグロンギ…いや、未確認生命体か。 ちょうどいい、あいつにいろいろと聞いてみるか。」 士はそう呟くとバイクのアクセルを踏みそれを追いかけていった。
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