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「えーっ!?ウチでやるの?クリスマスパーティー!?」
家に帰ると、早速、妹の真央に話してみる。
「う、うん…金田がみんなでパーティーやりたいって……まずかった?」
「まずくはないけど……」
「ないけど?」
俺が聞き返すと、真央は顔を赤らめた。
「……イブは好きな人と2人でいたい……かなって……」
チラッと俺を見る。
「え?真央、好きな奴いるの!?誰!誰!」
俺が嬉しそうに訊くと、頬をプクーッと膨らませ、
「知らない!!お兄ちゃんのバカ!」
と言って2階の真央の部屋に帰る真央。
「……………」
何も言わない俺。
もちろんわざとだ。
実際に真央に好きな奴や彼氏が出来たら、俺はどれだけ苦しむんだろう……
そう……
俺、松本裕太は妹、松本真央に恋をしてるんです……
悩み多き思春期、松本裕太。
そして、俺の妹はなんと…
エスパーなのです!
これは、そんなエスパーな妹を好きになった、普通の兄貴の物語……
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