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空気が重い。
なぜこんな目に合っているのだろう?
本当ならば今ごろはまだ惰眠を貪り、適当にごろごろした後、夜雀の屋台で一杯。というようないつも通りの休日になるはずだったのに。
お茶をすする四季映姫の対面で怒られているわけでもないのに正座をしながら、小町はそんな事を考えていた。
『と、言うわけで。』
コトリ、と湯飲みを机に置き重々しくため息をつくと、ようやく四季映姫は口を開く。
『今日からあなたと一緒に暮らします。』
一瞬、頭の中が真っ白になった。
『……すいません。四季様。今少し、瞬間的にあたいの耳が悪くなったようでしてよく分からない言葉が聞こえたんですが、もう一度言っていただけます?』
聞き間違いという僅かな希望に掛けて聞き直した小町に帰ってきたのは、
『今日から、あなたと、私が、この家で、一緒に、暮らします。』
どうやら残念な事に聞き間違いではないらしかった
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