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『で?とりあえず木村、お前は昼休みどうすんだ?』
『俺は…屋上で昼寝する』
『あんだけ寝たのに、また寝るのかよ?;』
雲野の呆れたような声を後にして、俺は屋上に向かう。
教室を出た俺は北側の階段を上がり、最上階の扉を開けて外へ…と思ったのだが、運悪く鍵が閉められており、屋上にでる事が出来なかった。
『なんで今日に限って閉まってんだよ…ったく』
愚痴っても扉が開く訳でもない、仕方なく今日は最も人気が少ない、一階と二階の間の階段で座り込んで弁当を平らげ、後は壁に寄りかかって昼寝した。
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『たったこんだけ?てめえ、たった三千円で今時何ができんだよ、ああ?』
『使えねえな~このバカ女は』
…キンキンと高い声質で発せられる汚らしい言葉が聞こえてくる。
(せっかくの昼寝を…)
少しばかりイラっとして目覚めた俺は、立ち上がって下を見ると、階下の影で三人の金髪バカ女に囲まれてる、昨日の女子を見つけた。
話題から容易に想像がつく、どういったいきさつかは知らないが、あのバカ女共に関わる羽目になった女子は、金を集られているんだろう。
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